
この書体は、19世紀から20世紀初頭にかけてフランスで公文書用に書かれた筆記体です。
フランス語ですと直立した筆記体(Cursive Droite)という名前で呼ばれます。
テキスト名はわかりやすい英語にしようと思い、French Upright Copperplateといたしました。
タイプライターが普及するまでは、様々な公文書にカリグラファーが手書きで文字を書いたのです。もちろん国によっても特徴があります。
フランスの公文書用の手書き文字は以前ご紹介したロンド体が17世紀から書かれるようになり、ロンド体に18世紀にイギリスで書かれたイングリッシュラウンドハンド(カッパープレート体)の影響を受けて書かれるようになった書体です。
ロンド体と同じく、文字に装飾があるるのですが、これ以上過剰な装飾的なバリエーションは似合わない書体です。
垂直な文字だからこそかもしれませんし、程よく洗練された装飾が文字に含まれているからかもしれませんね。
ロンド体、カッパープレート体を履修された方を対象にテキストを作りましたが、ご希望が多いようでしたら、初心者の方も学べるように基礎レッスンも十分取り入れたテキストを製作するかもしれません。
どうぞ、お気軽にお申し越しくださいませ。